伊豆漫玉日記 桜玉吉

桜玉吉の伊豆漫玉日記を読み終わった。

たぶん初めて桜玉吉を認識したのはサンサーラナーガだったのかな。

何かのきっかけで漫玉日記のシリーズを読んでからずっと読み続けている。これだけ昔からずっと読んでたら、近況報告にお金を払ってる感覚に近い。元気そうで何よりです。

 

自身を明らかにすり減らしながら漫画を描いていた当時も好きだったし、何だか達観して来た感のある今の桜玉吉も好きだな。

漫画のキャラクターは基本的にリアルタイムで年を取ることがないけど、桜玉吉の漫画はいかんせん自分が主役なのでリアルタイムに年を取る。ゴリゴリに悩むし、どん底に落ち込むし、それを癒すのは劇的な何かではなく、時間薬だったりもする。

その様子を、自分の生活もふと振り返りながら定期的に読むのが好き、とどのつまりは桜玉吉が好きで仕方ない。

 

ところで、最後の当時付き合っていた彼女って、ひょっとして結構漫画にも出てたあの子のことなのかな…?

そら辛えわ!

でも落ち込んでた時の漫画も知っているので、今その描写を過去のこととして描いてる(描ける)のは、何とも感慨深い。

漫画に置ける純文学と言っていいんじゃないだろうか。

 

 

伊豆漫玉日記 (ビームコミックス)

伊豆漫玉日記 (ビームコミックス)

 

 

ファイナルファンタジー15 触りの感想

プレイ30分ほどの感想。

噂以上にホスト集団なので全く感情移入出来ないかと思いきや、最初の車を押しながらスタンド・バイ・ミーが流れただけで思いの外心の壁が取れた。人間味のあるシーンと名曲の組み合わせズルい。

アクション要素もどちらかと言えば好みだし、マップの広さも今のところはワクワクが勝つ。

 

ドラクエ8をやった時も思ったけど、同じようなエンジンでFFシリーズのリメイクしてほしいなあ。リアルにしすぎてる分、同じストーリーでリメイクしても陳腐に感じかねないから難しいのかな。

ちなみにドラクエの場合はもともと新作も映画的な演出に寄せてない分、全てのシリーズかドラクエ8システムでリメイク可能だと思う。やってくれないかな。ヒーローズのシステムでドラクエ3とかたまらんのだけど。

 

話を戻すとホストたちのドライブ、拒否反応は意外となさそうけど、会話の雰囲気が少し女性が考えた男の会話っぽいというかアニメっぽいというか。もしくはジャニーズ同士の会話を聞くような、作り物のような違和感。

今までのFFでも似たような所はあったけど、見た目の印象か今回は特に感じる。

 

何にせよまだ触りだけしかしてないので、この印象がこれからどう変わっていくのか。案外面白そうなので、素直に期待です。

ダンガンロンパV3 感想

紅鮭団、育成計画、モノクマの試練のおまけモード、そして本編のアイテム保有で起きる固有イベント全て終了。

裏ルートはほとんどやってないけど、そこに至るまで長い上あまり変化がないのでこれにてダンガンロンパV3おしまい!

 

総合で考えたら、クリア後が本編と言わんばかりのおまけ要素はあったし、面白い時間の方が長かったのは間違いない。

 

第六章に関しては予想を裏切るのに夢中になりすぎて、期待を裏切らないことに失敗したのかな。第一章はそういう意味では凄く良く出来てたと思う。一章の展開は全く予想が出来なかった、という訳では正直なかったけど、だからこそ凄く良かった。ミステリーは読者に解かれたら駄作になるわけではなく、フェアにヒントを散りばめて解かれる分には全く問題ない。むしろ予想出来ていてもそのまま進むことに驚きはある。

 

第六章に関しては、素直に滅んでいるまま進んで良かったし、その上で最後に「全部嘘だった」でも良かった。

全部ひっくり返すだけならともかく、演出の奥に視聴者ではなく製作者の顔が見え隠れしてしまったのが一番の失敗かな。ゲーム内の黒幕ではなく、ゲーム制作の裏方を想像させてしまったのは、キャラクターが魅力的だった分反動で冷めたたなあ。

 

でもこれだけしつこく書いてしまうのは、それ以外がとにかく面白かったから。全部が全部、悪い意味の反動が凄いゲームだった。

 

そして次。

 

悪い意味で反動が凄い繋がりという訳ではないけど、噂に聞く、FF15を始めます。

クビキリサイクル3

クビキリサイクルがついに映像化されて3作目。戯言シリーズは大好きだけど、クビシメ以降が好きなのであって、実はクビキリサイクルはそこまで。1話のため3000円出すのは高いと思いながらも(1分100円!)、今後の映像化を願うため先行投資の意味合いで買っている部分もある。

 

前作ラストに事件が起きて物語に動きがあったけれど、クビキリサイクルはどうしても静かな内容なのでそれ以外の動きはない。めっちゃ綺麗な絵で行われる会話劇だし、他の作品と違ってコメディ要素もほぼないので地上波でやらずにOVAで発売されているのもやむなしか。

ただ、殺人事件があったのに、悲壮感や恐怖が描写されず、むしろ穏やかに儚い雰囲気なのは凄く良い。不思議な作品。

 

そして、その穏やかさや儚さの対極に位置する存在が副音声の哀川さん。そもそも全然来ない。

もう一人の副音声、軸本みおり役の野中藍は声超かわいいけど、早口言葉のような副音声はあまり向いてなさそう。滑舌に少し違和感が。普通のキャラクターを演じる分にはそんなこと感じないので、単純に向き不向きの問題かな。でも聞いているうち中毒になって行く、依存症になる声だ。

西尾維新の軽いノリが好きな人にとっては副音声がいい気分転換となりそうだけど、いかんせん本当におまけで戯言シリーズに関わるような話はしてくれない。出来ればそろそろ、人識くんとかにポロリと言及してくれたりなんかしてほしいな…。

 

 

 

ダンガンロンパv3 才能育成計画&モノクマの試練

最後に回してたダンガンロンパV3のこのモード。

正直スマホゲーでも出来そうな、これまた作業要素の強いこのゲームたけど、いやなかなかどうして面白いぞ。中毒性がある。

 

シリーズキャラクターがコラボして学園生活を送るという設定は、全シリーズプレイした人間にとっては楽しいに決まってるし、風来のシレンのパロディもオマケとしてはあり。もっとローグライクにして欲しかったけど、そこはオマケなので仕方ないかな。

 

最初カードダス様のシステムが出てきた時は課金かと思ったけどそんなことはなく(というかこれで課金だったら死ぬほど叩いてた)、ダンジョン進めていけば普通にレアカードが出るシステム。

 

しかしこのモードで改めて思ったのが、昨日今作のキャラクターが魅力的と書いたけれど今までのキャラクターも改めて触れてみたら魅力に溢れてるし、そもそもダンガンロンパシリーズが本当に大好きだったんだな、と。

今作がこれだけ否の多い賛否両論なのも当たり前の話。でもよりによってそんな過去作を物語上でも否定してしまったダンガンロンパV3のオマケで、そのことを実感するというのは何ともダンガンロンパらしい、【絶望的】な話だわ。

 

 

ダンガンロンパV3 だんがん紅鮭団

要はダンガンロンパ2のアイランドモード。

作業でしかないけど、とりあえずコンプリートするつもり。

ほとんどMAXに至った状態での感想としては、今作のキャラクターは本当に魅力的なキャラクターばかりだなあと。

 

特にアンジーは神様の存在を(おそらく)本気で信じていて、それを自分の心の存在と主人公が断定したのが印象的だった。

過酷な状況にいると現実から逃避するためそれを盲信し、周りも精神的に楽な方に逃れ救いを求めるため信者になるという本編の構図は非常にリアルだった。現実で辛い状況にいて宗教に救いを求めるというのは今でも多くあることだし、歴史上何度もあったことだし、それ自体は悪いことではないとも思う。

ただし、それが過剰になり絶対正義となった瞬間悪になりえるという話で。

 

だからこのモードのアンジーは決して悪い印象ではなく、非常に魅力的なキャラクターだった(エロいし)。

 

他のキャラクターもこのモードだとみんな魅力的で、例えば王馬のココロンパで主人公と仲良くしたいという心が漏れてるのは可愛さしかない。いや本編でも王馬はダークヒーローとして優遇されすぎてるけど。

 

だからこそ、本編6章の設定は本当に蛇足だった。誰でも人間性を変えられる、ペルソナを被ることで人間性、生き方を変えられるというのはメッセージ性の強い話ではあるのだけど、それは本人の努力で行われた結果起こるべきものであって、他人から与えられるものでは断じてない。何より物語でそれを行ってしまうと、全ての感動が嘘になってしまうのだから。

 

考えさせられる内容であるのは事実だけど、それはやはり創作としてはなんのカタルシスもない、むしろそこに至るまでのカタルシスを壊す裏切りでしかなかったのが、低評価の原因でもある。

 

何度も書くけど、第五章までは本当に面白かった。ボリュームがあるのに、ぶっ通しでやっても中弛みをほとんど感じない神ゲーだと思っていた。

思っていたからこそ、終わり悪ければ全て悪し。勿体無いとしか言いようのないゲームだったなあ。

ダンガンロンパV3 第6章(ネタバレ)

そりゃ賛否両論になる。

製作者自らぶち壊してるとしか思えない展開なんだから。

 

第六章も学級裁判が始まったあたりは本当に面白かった。

特に、新たな事実で最初の事件の見え方が変わるのは、逆転裁判3も思い出して(奇しくも両方三作目)とても良かった。

1章のトリックは多少無理があったと思うので、それが補完された時は痒いところに手が届く良いシナリオだなあとすら思った。

なのに最終的には痒いところを自分から生み出してるんだから。まるで製作者にダンガンロンパアレルギーが出たかのように。

 

設定やメタフィクションに突入するのはまだ良かったんだよ。下ネタ含めて必要以上に悪趣味な作り方をしている感はあったので、この展開にするための伏線でもあったのだろうし、そういう意味でも丁寧に作られていた。

 

そうそう。誤解しないで欲しいのは、メタフィクションであったり、ダンガンロンパ1.2の扱い、そして彼らの真の姿(元の性格)の設定に関しては全く問題ないと思ってる。今作のテーマが【嘘】であり、最終的に開示されたのは真偽が定かではない情報だけ(確認したのは青空くらいか)なので嫌な人のため逃げ場は作っているし、攻めてこそのダンガンロンパ

キャラクターのイメージが壊されたと言っても、もともと大山のぶ代のイメージを壊して始まったシリーズだから文句は言えない。

 

問題点は単純に冗長過ぎたこと。

 

最初に探検させられるのも、せめてマップは表示するべきだし、隅々まで調べたい、会話をしたいゲームなのでタイムリミットは作るべきじゃなかった。女子トイレから出てきた所を見つかってタイムリミットはシュール過ぎる。そして途中からとは言えやり直しが面倒臭い。

 

何より学級裁判が無駄に長過ぎる。

いろんな声優さん呼んだ手前、一言ずつにさせる訳には行かなかったんだろうけど、あれは失敗。テンポが一気に悪くなった。

ニコニコ動画のイメージも違和感が凄いし、

そもそもこんなの見て喜んで「僕も殺したいです!」っていう世界が平和というのも、そんな訳ないとしか思えなかった。

あとフィクションという言葉とダンガンロンパという言葉がゲシュタルト崩壊するレベルで使われすぎ。気恥ずかしさすら感じた。

 

探索をもう少し簡易にして、最後の学級裁判をもう少し短縮するなり引き込むことに成功する内容だったら賛否両論なれど、もう少し賛の比率は増えてたと思うから勿体無い。

 

要は、真相として提示された内容に違和感を覚えるし、ゲームとしてもある種中だるみが最後に来てしまったのが、一番の問題だった。

メタフィクションや過去作のイメージをぶち壊すのももう少しやり方を変えれば、一部では神作と呼ばれてた可能性もある。本当に勿体無い内容だった。

 

嘘でも正しさ、希望を生み出す、作り出すことが出来るというテーマは決して悪くはなかったのに、その嘘が下手だったため評価が著しく落ちてしまった、そんなゲーム。

 

 

あ、ちなみにダンガンロンパV3のタイトルの意味は、いい意味での悪ふざけで良かったですよ。