私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!13巻 

そんなわけでわたモテ13巻を購入。

 

初期のわたモテは、もこっちの痛さが読んでて時々辛くなる部分があったけれど、それは共感性羞恥だけではなく、どこかで身に覚えがあるような生々しさを含んでいたからではないだろうか。

そんなもこっちが行動して、失敗して、めげずにまた行動して現状があるのだから、感情移入するに決まっている。

 

そして改めて読み返してみるとリア充に見えていた周りの人たちも、どこかうまく立ち振る舞えない不器用な要素が見て取れる。

この感じも生々しくて、だからこそ愛おしい。

 

13巻で一番好きなシーンなのが、

「私の中で本音で話すのが流行りだから聞いちゃうけど、田村さん私のこと嫌い?」

とネモが話すシーン。

はっきり聞くのは関係性変化の手段として必ずしも悪手ではないと思うけど、少なくとも前半は絶対にいらない。そんなこと言われても「知らねえよ!」としか思えない。

「田村さんが嫌でもからんでいくよ」と宣言するのも、本来なら口に出さんで良いやつです。行動だけで良いじゃない。

このセリフって言っちゃえば超オタクっぽいセリフ回しなのだけど、これは漫画だからというわけではなく、もこっちやコオロギ以外ではこういうオタク感のあるセリフってほぼないので、間違いなくネモのキャラクター性から来るものだ。

そして、最初読んだ時は強キャラの雰囲気を感じていたけれど、そう考えてみると胸の奥の不安を無意識のうちにアニメ調のセリフとして喋ることで緩和させているとも読み取れる。というかそういう意味合いのセリフになる。

 

こういう細かい描写の積み重ねが今のわたモテの一番の魅力であるけれど、単純にお腹を抱えて笑える漫画でもあるし、クレ●ンし●ちゃんへの風評被害が「有名アニメ」という表現へ訂正されているあたりに、「ニコはバカだなー」とネモ調に親しみを込めて感じてしまい、更に好きになってしまうのでありました。どっとはらい