FF15 クリア感想

事前の評判が悪すぎたので、思いの外面白かったよ。

 

確かに最後まで友情に共感出来なかったのは如何なものかと思うし、帝国がなんかいつの間にか崩壊してるし、皇帝に至ってはモブモンスターでウボァーだし。

 

まあ強大な敵キャラクターがその配下のような存在に滅ぼされるのは、FF6FF7でもあった、ある種伝統のようなものだからそれは良しとする。

エンディングのやや唐突さもそれこそFF7に比べたらマシだし。ユフィいなかったし。

 

友情ストーリーとしてはグラディオラスが破綻しすぎてた。イグニスが目を負傷した時気を使ってやれとノクティスを叱責してたけど、あの時点でも父親に続き婚約者まで死んだノクティスが悲惨すぎて全く共感出来なかった上、最後までプレイしたらどう考えてもノクティスが一番可哀想な運命を決定付けられてるじゃないか。究極召喚で死ぬとわかっているユウナにもっと仲間のこと思いやれってアーロンが叱ってたならばFF10ですら駄作に変わりかねない。

それこそアーロンのように見守りながら諭す兄貴分であれば評価は変わったろうに。

そうするとプロットがFF10と似通ってしまうのでやらなかったとしたら、そもそもあのストーリー自体が似通っているから駄目というだけの話で、被った上に改悪されてたらそりゃ印象は悪い。

 

プロンプトはファンが大勢つく代わりにヘイトも集めてしまう女キャラで良かった気がする。終盤の立ち位置が完全に囚われのヒロインだったし、出生の秘密もふーんだわ。日本出身だと思ってた人が北朝鮮出身って言われた感覚か?驚くだろうけど、人間的に問題なかったらそもそも何とも思わず関係性が変わらないのが普通のことだし、ゲームの中での感覚だと東京出身が大阪出身って言われた程度にしか思わなかった。設定の説明不足だよね。

そしてこれもリュックのアルベド族と少し重なってるし。

 

そんな中イグニスは丁度いい良いキャラクターだった。穏やかな兄貴分であり、目を負傷するという可哀想な役、そして何故か多発する挙動不審バグで嫌いな人はいないんじゃないかなあ。

 

ノクティス、アーロン、イグニス、リュックのパーティなら良かったかというと、それも違う気はするけど、もう少し上手くやりようはあったという印象。強いて言えばイグニスを穏やかな弟分にしていれば、丁度バランスが取れたんじゃないかな。

FF15 第13章

なるほどなー。

 

怖いとかバイオハザードとかいろいろ言われてるけど、なるほど、これはつまんねえな。

ただ、剣使えないときはつまらないの当たり前だけど、思ったよりは早めに剣をくれたのは良かった。

カードキー集めがつまらないのも当たり前。作業だから。むしろ今回のFF、クエスト関連に作業要素は強いので、ここに来てそれを殊更強調してしまうことがよろしくない。「そういえばここまでも作業だった…」と、全体の印象低下に繋がりかねない。

 

そして一番良くないのが、そんなストレスが溜まる仕様にした上でダッシュは遅くなり、柵などの障害物を飛び越えられないという所だと思う。

バイオハザード等のホラーゲームは不自由さが怖さに繋がるけど、あくまでFFであって更に今作はオープンワールドなのだから、ダッシュで敵をスイスイすり抜けて、邪魔な柵や障害物もひとっ飛びで良かった。

そうすれば第13章がここまでの低評価にはならなかったんじゃないかな。

足を掴まれたり、突然敵が出て来る等の要素は問題なし。これくらいでも怖いから嫌だという人はいるかもしれないけど、そこはゲーム表現における自由の範疇でいいと思う。苦手な人向けに幅を狭めるのは良くない。

 

あくまでファイナルファンタジーの中の要素なのに、ホラーゲームの文脈に沿ってストレスを与える仕様にしたことが一番の問題だと思いました。

 

ちなみに、シガイの正体が各所に置いてあるレポートで判明する所は良かったと思う。

ゲームが映画と違うところは、文書で情報を得ることが出来る所で、効果的に利用されていた。

シルバー事件というゲームでも、大事なところは全て文書で説明されていた章があったけど、映画はこういう所を会話や映像で表現しなければならないからこそ不自然になってしまうのに対して、ゲームは自然に文書で情報提供が出来るのが強みだよね。

FF15 第10章まで

FF15、第10章までやったけど、ここまでの感想としてはつまらないどころか超面白い。

 

和製RPG最高峰という期待に正面から答えているように感じる。プレイ前は、リヴァイアサンと同じ容量をおにぎりに使ったという話を聞いて呆れたけど、実際プレイしたらそんなわけないわな、というのはよくわかる。(もしホントにそうならむしろ凄い)

 

だからこそ余計に、このあと何が起きて評価が下がるのかいう不安と、ある種悪趣味な期待が止まらない。ダンガンロンパ3の時とまったく同じ気持ちの変化が起きてしまうのか?

 

細かいことを言うと、以前書いた仲間キャラに女性を置かない理由がイマイチわからないけど(女性人気のため?でも女性ファンは女性の仲間はいないほうが良いのかなあ)、ここまでは90点。

サブクエストをこなすのが苦痛と感じるかで大きく評価は別れそうだとは思う。

 

あと、ダメージ受けたときや釣りで稚魚を釣ったとき仲間キャラにからかわれるのは正直鬱陶しい。というか全体的に鬱陶しいところがあるのが勿体無い。

ノクティスを普通の若者として描いて、過酷な運命を際立たせるのはわかるけど、仲間がノクティスに文句言い過ぎだわ。

 

負傷した仲間を置いて進もうとするとめっちゃ叱られるのが腹立つ。王様が先陣切って進んでるのにそこまで文句言われる意味がわからん。なんか嫌味だし。

 

自由度

ファイナルファンタジー15をやってて思うのは、自由度が高くてサブクエストが多い=良作ではないと言うこと。

無理やりクエストを増やしたせいで、国が滅びかけてるのに釣りやキャンプを満喫するアウトドアモンスターハンター王子爆誕中。

 

クエストやるのは楽しいけど、FFに求めているのはそこではない。寄り道要素が少しあれば十分で、サブクエストはあまりなくて良いでしょ。どう考えたってそれならストーリーの内容、密度を増やすべき。むしろサブクエスト多すぎるとストーリーを忘れてしまうし、本筋がおまけになってしまうので、絶対に良くない。FFにとって一番相性が良くないシステムだ。

 

サブクエストによる水増しをすることで、中古に流れないための対策という意味もあるのかもしれないけど、だとしたら現在の市場見ればとりあえず失敗してるよね。

あと、それによって未来への投資も失敗している。一本道で仮に短くても、魅力的なストーリー、内容であれば続編、スピンオフ、何を出したって欲しがる。それでFF7のリメイクが期待されているわけだし。

FF13はまだギリギリ何とか出来ていたのかも知れないけれど、今回は絶対出来てない。ゲームシステムの流用が限界ではないだろうか。FF15の評判見たらこのキャラクター達でスピンオフは荷が重そう。

 

ファイナルファンタジーの強みは歴史があること。そしてそれは良作を連発することで築き上げられて来た。そしてその良作となった理由は、間違いなく魅力的なキャラクターと引き込まれるストーリーて、広大なマップとかオープンワールドとかクエストとかではない。

 

まあ冷たいことを書くと、その魅力的なキャラクターと引き込まれるストーリーを単純に生み出せなくなってるだけなんだろうけど。

 

クエストもやってるうちに楽しいんだか作業何だかわからなくなってきた。

そもそも車で移動中、ローディング中古、リアルでスマホのゲームをやっているので何のためのゲームなんだろうこれ、と思う。

FF15 失敗の原因

クエストや釣りをしつつ第1章2章終了。

ファイナルファンタジー15ダンガンロンパと違って1章が短いね。現在第3章途中。 

クエストこなしてたら帝国兵が雑魚っぱすぎて王都陥落と言われても違和感すげえ。

ただ期待値が低かった分、意外と面白い。

車乗ってる時に昔の曲かけられるのも良いね。過去の遺産がいくらでもあるのはファイナルファンタジーの強みだわ。

 

でも、ファイナルファンタジーで期待値が低いというのも悲しい話だなあ。FF10までは本当に面白かったのにどうしてこうなってしまったのか。まあFF10の時点で主人公の第一印象は決して良いものではなく、笑顔の練習は当時もドン引きしてた。あとキマリは通さない。

 

それでもFF10は当時の水準でグラフィックは段違いだったし、ストーリーも文句なしだった。そういう意味では、FF15も展開次第で化けるかもしれない。や、化けてないという話は聞くけど、シュレディンガーのFF、まだ俺は観測していない!

 

あと今更だけど、ファッションあんなに攻めなくても良いと思うなあ。これ自体はFF8の頃からなので仕方ないけど。服のセンスもそうだし、ノクティスの髪型、眉毛の整え具合、全てにおいて気持ち悪い。

王子だから整えているのは当たり前だけど、それならあの髪型と服装はやっぱ変だよ。

 

そしてその状態で繰り出す仲間たちとの会話。普通のゲームではあまり感じないのに、作り物めいた雰囲気が凄い。女性が考えた男同士の会話みたい。もしくはジャニーズの会話。

もっとこう、巨乳派と貧乳派とか、16才は無しな風潮だけど実際はイケるよねみたいな会話とか、週3!?かよ俺週1だわー(二人共本当は週7)みたいな会話をしてほしい。

しなくても良いけど、なんかしてそうな雰囲気があっても良いじゃん。あったら良いじゃん。

いや普通のゲームにそんな会話がないことは百も承知だよ。

当たり前。

なんだその童貞こじらせたやつだけで構成されたパーティ。

 

それならば何故そこに違和感があるのかなと考えてみると、わかった。仲が良い男パーティなのに作られた会話すぎるからだ。

FFシリーズは基本的に状況に合わせて仲間になるというだけで、最初は仲間意識がそんなに強くないことが多い。だから例えばクラウドとバレットや、スコールとゼルがそんな話をしないのは仕方がない。そもそもあいつらムッツリだからしなさそうなのは置いておく。

もう一つ大きな理由は仲間に女性キャラがいないから。

女性が仲間にいたら、一切下ネタがないのはこれもまた、仕方がない。当然のことだ。でも前述したように仲が良くてかつ、男だけのパーティで、テレビに映るジャニーズの如き生ぬるい会話しかしないわけがないんだよ!

 

仲間に女性がいないのは別に良いかなと思ってたけど、いざプレイしてみるとそんな違和感が生まれたので、やっぱり女の人もいたほうが良いと思いました。

 

 

混物語 みここコミュニティ

傷物語は前二作を劇場で見たので冷血篇も早く行きたかったのだけど、なかなか特典で後悔したくないので見に行けなかった。

最初のしおぎレンジャーも食指は動いたし、三週目のりずむロックンも欲しかったけれど、念のため四週目の発表を待った結果四週目に行くこと決定。

以下公式より抜粋

 

「傷物語」公式サイト - 〈物語〉シリーズ

●4週目西尾維新書き下ろし小説

混物語」 第大話 みここコミュニティ

<配布期間:2017年1月28日(土)~2月3日(金)>

<あらすじ>大学生になり、友達をつくるために合コンに参加した暦・ひたぎ・育。現れたのは蒼井巫女子・江本智恵・貴宮むいみの3人組と、物静かな男子学生で……?『混物語』第12話は、「戯言シリーズ」の女子大生三人組が登場!

 

これしかないやんけ…。

 

戯言シリーズは大好きで、その中で随一のお気に入りがクビシメロマンチスト

クビキリサイクルを読んだ時はいまいちハマらなかったけど、二作目に当たるこのクビシメロマンチスト戯言シリーズ、そして西尾維新にドハマリした。

クビキリサイクル読んでイマイチに感じた人も、絶対にクビシメロマンチストは読んでみてほしい。西尾維新の良い所と悪い所(悪い所が良い所)が詰まっている。

 

その登場人物が出て来る…だけなら正直りずむロックン貰いに行った気がするけど、物静かな男子大学生がいるならこれしかない。絶対あの人…。

そしてその期待に見事答えてくれてた。

時代設定がクビシメの前くらいで、物静かな男子大学生さんがキレッキレな頃だから描写が死神のような描写をされているのが面白くて仕方ない。

というか全体的に西尾維新の筆がノリにノッているように感じたよ。巫女子ちゃんと阿良々木くんの相性が良すぎる。

混物語はじゅんビルドとくろねこベッドしか持っていないけど、一番文章的にも面白かったなあ。

 

戯言シリーズが好きで、傷物語まだ見てない人は見に行った方が良いです。

でも、絶対いーちゃんに会わせちゃいけなさそうな二人がカラオケルームで一緒にいるのが心配でならない。

 

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社文庫)

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社文庫)

 

 

傷物語 Ⅲ冷血篇

傷物語 Ⅲ冷血篇を見に行った。

 

感想としては、まず序盤のやりすぎなくらい和やかな雰囲気は原作既読なので「アカン…」という気持ちでいっぱい。落差のための前フリなのはわかっていても、それでもいざあのシーンは演出の上手さも重なり背すじに冷たい物が走る思いだった。

そもそも、今作は演出があらゆる方面に過激でいて上手だったのが印象的。

エロさ、現実を直視した時の体育倉庫破壊、最後のバトルシーン、エロさ(27文字振り二回目)。

特に不死の生物同士でしかありえない戦闘シーンは、劇場版でしかありえない戦闘シーンでもあり、どう考えてもテレビで出来ない。まあ全三部作どれも出来ないシーンだらけだった気もする。

 

その辺りの派手なシーンもそうだし、個人的に印象に残っているのが光の演出。

一作目から日の丸は象徴として使われていて、単純に吸血鬼は太陽光が弱点だから一種のエンブレムとして使われていたのかと思ったけど、今作は少し趣が違った。

競技場での観客が見守るかのように包囲している日の丸の旗。

日の丸は吸血鬼の弱点、太陽の象徴でもあるけれど、本来は人間が作り出した最大級のコミュニティである国(日本制アニメだし)の象徴だ。つまり、吸血鬼と対立構造にあたる人間の象徴として描かれていた。

そう考えると、キスショットが完全体でいた時に日の丸の旗がことごとく雨に濡れて項垂れるかのように下がっていたのもそういうことだよね。人間は吸血鬼に被食者として項垂れる、頭を垂れるしかない。

 

また冒頭キスショットと対話時のスポットライト。

あれもよくやるようなシャフト独特の演出かと思ったけど、人類にとって一番監視しなければいけない存在だから、スポットライトを浴びせるのだ。

ただ残念なのが、あれが着いたり消えたりしてたのがどんな会話のタイミングだったのか覚えていない。たぶんそれも意味があったと思うんだけどな。

 

もう一つ、体育倉庫に降り注ぐ十字架様の光。

これはもうわかりやすく、吸血鬼を助けた上自身も腹が減るという形で吸血鬼化が進む阿良々木くんに、吸血鬼の弱点である太陽光が同じく弱点である十字架の形で降り注ぐことは、阿良々木くんへの断罪でもあり、人類が敵になってしまった事実の後悔を表している。

ここで一番大事なのは、その阿良々木くんを助けに来た羽川さんが小さな懐中電灯で照らしてあげたこと。あれは単純にライトアップするという目的もあるんだろうけど、二人を照らすライトは羽川さんが味方になってあげたということをより強調する効果もあったのだろう。

 

あったのだろうけど、結局印象に残ってることは、羽川さんがエロかった(824文字振り三回目)。

 

傷物語 (講談社BOX)

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